記事詳細

13歳からのいのちの授業

2008年4月 8日 22:27

奥野

個別ページ

コメント(0)

1年に一冊出会えるかどうか…
自分の人生を変えるほどのパワーを持った一冊の本に出会いました。

実は、私は中学生の時も、高校生の時も、医学生になってからも、
そして医師になってからも、自分の生きる意味を見いだせずに過ごして来ました。

表向きは何の不足もない生活だったかもしれませんが、
心の奥底では常に何かに餓え、魂はもがいていたような気がします。

大曲診療所の皆さん、所長という仕事、
暖かい患者さんたちに出会い、魂は一気に解き放たれました。

30歳を過ぎてようやく、
自分の人生を自分の足で歩み始めた、そんな気がしています。

そんな私が、これまでもがき、考えてきた「生きる意味」
それは、過去の投稿記事「在宅医療は自己実現のお手伝い」のなかで、以下のように言語化しています。

<以下引用>
自己実現とは、自分の能力を精一杯発揮して自分らしく生きることです。
自己実現のためには、生涯に渡って、最期の時まで、
自分が生まれてきた意味や自分の使命を探求し、
自分の能力を発展させて行かなければなりません。

自己実現の重要な要素のひとつは、
生まれて来た意味や使命、能力を発揮する目的は、
決して自己完結するものではなく、人との関わりの中において意味を為すものだと思うのです。
人との関わりとは、誰かの役に立つこと、誰かに影響を与えることです。

もう一つの重要な要素は、自立と自律です。
自立とは自分のことが自分でできるということ、
自律とは自分で考え、自分で決め、決定に責任を持つことだと考えています。
<以上>


著者の小澤先生は、私がもがきながら考えてきたようなことを、
よりクリアに、実に平易な言葉で、実例を交えながら伝えてくれています。

そして、人間の「生きる力」への揺るぎない信頼と、
自分の無力さを認めて一人の人間として患者に向き合う潔い態度に、とても心を揺さぶられました。

ところどころにちりばめられた挿絵も、
心にズドンと来る台詞とともに、強烈なインパクトがあります。

専門的にいうと、緩和ケアにおけるスピリチュアル・ケアを扱った書籍ですが、
「13歳からの…」とあるように、一般の方でも充分読んで理解できるように書かれています。

癌・その他の治らない病気の方やその家族だけでなく、
私のように、自分の生きる意味が見つけられずにもがいている、
あるいはもがいていた方に、是非読んでいただきたい一冊です。

お薦めです!!

コメントする