2008年2月アーカイブ

家庭医という選択

2008年2月24日 01:26

奥野

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元大曲診療所長の森敬良先生を講師に、学生向けに開催された企画に参加してきました。
そのタイトルが「家庭医という選択」でした。
企画概要は出雲家庭医療学センター(ICFM)のページをご参照ください。

学生さんも多数参加していただき、とて盛況でした。
その場でしゃべる機会がなかったため、この場を借りて、学生さんへ向けてのメッセージを発信したいと思います。

私自身は、家庭医療学を学んでいるし、家庭医養成の指導医という立場です。
しかし、"家庭医という選択"をしたという自覚はあまりありません。
それはなぜか?



私にとっては、家庭医であろうが、何科であろうが、それは大した問題ではないのです。
地域の中で必要とされる医療があって、それと自分のやりたいことが重なるのであれば、それでよいのです。
大事なことは、何科になるか、ではなく、どんな医者になって、どんな人たちを相手に、どのようにお役に立ちたいかです。


日常的な関わりの中で、かかりつけ医として大津地区の皆さんの健康サポーターになること、自宅で療養したいと願う方たちを支えること、もっと多くの方が在宅療養できるような地域をつくること、私の働く診療所や出雲医療生協法人の職員が、今よりもっと生き生きと楽しく働いて力を合わせて地域のお役に立てるようにすること。

これが、私のやりたいこと、自己実現であり、使命です。

そのために、家庭医療学というツールが役に立つから、利用させていただいているに過ぎません。
経営の大切さに気付き、学んでいるのは、経営によってもっと大きな力を発揮できるからです。
目的ではなくて手段です。

私も学生の時は、とかく「何科になろうか?」「どこで研修しようか?」「自分にはどんな科が向いているのだろうか?」と考えていたのですが、今にして思えば、自分のことばかり考えていたんだなと反省しています。


講演の中で森先生も、家庭医療関連学会の合併や家庭医養成の動きが、医療費削減という流れとは別に、国民のニーズに応えようとする中から出てきたものでもあると話しておられました。
大事なのは、そこのところなんだなと思うのです。

セレブの基準 (Text by 藤原)

2008年2月18日 13:29

奥野

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診療所には診察室が2つあり一診、二診と呼ばれている。
その一診の後ろに鼻セレブというティッシュペーパーがずっと置いてある。


週一で来られる元所長が年末に置いて行かれたらしい。

でも、使ってみても普通のティッシュより少し柔いくらいであまりありがたみを感じない。って思ってたら師長さんが「先生、これ柔らかくていいですよ」と。

そこで判明した事。

鼻セレブのありがたみはセレブ鼻の人にしかわからない、私の鼻は庶民鼻である、人間の鼻には少なくとも2種類(セレブ鼻/庶民鼻)ある、の3点。日々学んでいます。


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Text by藤原(出雲市民病院初期研修医)

反復の深度 (Text by 藤原)

2008年2月13日 16:57

奥野

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診療所研修を始めて1ヶ月半。
そろそろ何回か診させてもらったという患者さんが増えてくる。

初回より2回目、3回目の方が相手が良くわかる。


その人のキャラクターや趣味、家庭の環境、主な訴え、
経歴、好物、正月はどう過ごしたか、病気についてどう思っているか。

高血圧で通院中のやや高齢男性は数年前に奥さんを亡くされて独り暮らし。
2人いる息子の一方は都会で働いている。
もう一人は市内在住で正月に訪ねてきたけど正月は基本的に独りで、
正月らしいことといえば雑煮を作って食べたことくらい。

一番心配なのは心筋梗塞で死ぬことより脳梗塞で自分のことが自分で出来なくなること。

独りは寂しいと思うこともある。
犬を飼っておられて散歩が日課。

なかなか初回1回の診療だけでは突っ込んだ話にはなりにくい。
お互いに顔見知りになって、色々提案も出来るようになる。
「胸焼けの症状はなくなってますけど胃薬はどうします?」
「まえも止めたら(症状が)出たけん出しとってごさえるとええですが」とか。

こういうのを関係の構築って言うのかもしれない。
診療所研修後半のちょっと新しいうれしさ。


 

Text by藤原(出雲市民病院初期研修医)

ファイト!

2008年2月12日 17:39

事務長

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 当診療所では在宅患者様の訪問診療スケジュールを、パソコンでデータ管理しています。

 このソフトですが、当診療所オリジナルで業者さんに作成していただきました、結構、いいお値段でした。。。

 患者様の訪問診療のスケジュールや特記事項を入力していくわけですが、普段はほとんどパソコン業務のない看護師さん達は悪戦苦闘です。
 隣に座る私には「矢印が消えました!!」「名前が消えました!!」「変になりました!!」と質問がたくさんきます。

 これからもできるだけ笑顔で教えますので、ファイトで取り組んでくださいね。

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チーム最強は (Text by 藤原)

2008年2月 8日 14:04

奥野

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診療所の外来には看護師さんが4.5人いる。
皆さん経験豊富で、研修医にとっては外来や往診でのサポート、
相談相手、指導役として心強いエキスパート達だ。


彼女たちの脳内データベースには、
患者さん情報と地域情報がぎっしり詰まっている。

患者さんの信頼も厚く、日常会話でも情報収集を欠かさない。

外来では血圧を測りながら手早く予診を取り
「糖尿病で通っておられる方ですが今回は下痢みたいです」なんて教えてくれる。

患者さんの様子がいつもと違っていたら注意を促してくれる。

頻度の高い処方例も知っている。

往診では、研修医と患者さんやご家族とのコミュニケーションを補ってくれたり、
難易度高い採血を一発で取ってみせたりする。

でも一番えらいのは、
研修医の外来のカルテが積みあがってくると上手に上級医に割り振ってくれるとか、
困ったときに一緒に考えてくれるとか、
昼食後に菓子を勧めるとか、
研修医の負荷を軽減してチームの一員として楽しく働かせることが上手だと言う点。

チームで動く医療現場において相手を楽しく働かせる能力って最強かもしれない。


 

Text by藤原(出雲市民病院初期研修医)

スーパーヘビーブローは続く (Text by 藤原)

2008年2月 5日 17:55

奥野

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2日続けてぜんざいの次の日は食後に桜餅を頂いた。
さらにその翌日はカステラ。
アンコ帝国は衰えを知らず、体重を量るのが怖くなってくる今日この頃。

でももうじき健康診断。

次第に自分の中で甘いもの制限閾値が後退しているようで心配。

自転車通勤しても山陰の冬は天気の悪い日が多い。
患者さんには散歩してねって言ってるが、
自分がするとなるとただ歩くだけってあまり意味を見出せない。

第一寒い。

今は余裕があるけど、忙しいときは体を動かすヒマがないし、
少しヒマがあっても気力が萎えているので体を動かさないで受動的な快楽に費やしてしまう。

こうやって人は不健康になっていくのかも。
何かいい運動はないか。

学生時代に見たスーパーサイズミーと言う映画。
あそこまでじゃないが、甘いものトライアスロンを走り続ける自分の明日はどっちだ。


Text by藤原(出雲市民病院初期研修医)

節分

2008年2月 5日 17:35

事務長

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2月の行事といえば節分。店頭では鬼の面が並び思い浮かべるのは豆まきです。

 2月2日、大曲通所リハビリでは1日早い節分祭を行ないました。はじめに節分とは?また豆まきの由来のお話しで意識を高め利用者様と豆まきの歌を唄います。

 そしていよいよ鬼の登場!今年は北山から赤鬼がやってきました。利用者様を仲間にしようと一人ひとりに鬼札を貼っていきます。利用者様は逆らう言葉も出ずただ従うのみ
と思いきや鬼が仲間を連れて帰ろうと背中をみせた瞬間「鬼は外―!!」と力強く鬼めがけて豆をなげつける皆様!鬼は渋々退散することに‥



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 その後、出雲大社からやってきた福の神『福子さん』の来訪に利用者様は自然と表情も和らぎニッコリ。福子さんによるお祓いと福がやってくる御札をつけられ一安心されたのかさらにニコニコ笑顔があふれ、ゆったりほんわかとした節分祭に終わりました。
 

 これで1年 幸福であること間違いなし!!!

脊髄損傷は病気じゃない

2008年2月 2日 10:22

奥野

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昨年秋から、脊髄損傷で人工呼吸管理となった患者さんを在宅で担当しています。
私より一つ年上の青年ですが、彼にはいつも驚かされることばかりです。


一緒に少しずつ薬を減らしましょうと言っているのに、
次に往診にうかがったときには約束した以上に薬を減らしておられることもしばしばです。

ある時は、自己判断で薬をやめたため、
夜中に起立性低血圧(立ちくらみ)を起こされました。
私も怒ることはしません。
「血圧下がっちゃいましたね」とだけ言うと、
照れくさそうにニコッと笑ってくれます。
彼に言わせると、「自分は病気じゃないから薬は飲みたくない」のだそうです。

また、正月明けて初めて往診にうかがったときは、
「元日に立ってみた。血圧も下がらなかったし、大丈夫だった」と、
悪びれる様子もなく教えてくれました。
車イスに座ることさえ想像もしていなかったものですから、超ビックリです。
「けっこう無茶しますね」と言うと、
また照れくさそうにニコッと笑ってくれます。


生活は皆のサポートを必要とする彼ですが、
意志は誰にも管理されることはありません。
退院されて、本当に表情が変わったなという実感を、
われわれも持ち始めていました。


彼の自主リハビリは、今年に入ってからさらに本格化し、
呼吸器を外して呼吸の練習をしたり、
車イスに座って腹筋のトレーニングをしたり、
首を動かすトレーニングをしたりと、
いろんなことにチャレンジし始めています。


さすがに心配になった訪問看護師やケアマネージャーさんから、
どこまでリハビリをしてよいか、相談したいと持ちかけられ、
相談の場を設けることになりました。

その場で彼が言ったのです。

「脊髄損傷は病気じゃない。怪我だと思っている。
怪我は治るもの。だから、今年1年かけて全快を目指す」と…

名言です。

彼は、怪我をする前は格闘技をやっていて、
以前は筋肉ムキムキだったと言っていました。
そして、練習や試合であちこち骨折しても、
病院には行かずに治してきたのだそうです。
リハビリをはじめて、少しずつ、
足の感覚や動きがみられるようになってきているとも言っていました。

怪我を負ってから1年以上、
あちこちの医療機関でセカンド・オピニオン(主治医以外の医師の意見)を
聞きながら、自分の現状を少しずつ受け入れて来られたハズです。

そんなバックグラウンドをもった、彼のこの言葉と、
それを暖かく支える家族や恋人の姿に、
医療者としてのハートを揺さぶられました。

正直、回復できるかどうかは解りません。
しかし、私も、ともに彼の想いを支えたいと思いました。
「人工呼吸やリハビリの安全性など、
医療面での安全を確保するということで、
あなたをサポートします。一緒に頑張りましょう」

彼の意思表明に応える形で、私が意思表明をしたところで、相談の場は終わりました。

サトウトシオ (Text by 藤原)

2008年2月 1日 13:22

奥野

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正月明けと言うことで、2日続けてぜんざいをお昼に頂いた。

餅を5つも食べれば午後は体が重く感じる。

いや瞼が重くなってくる、餅効果は絶大。

それが普通なのか良くわからないが、職場全員がぜんざいと漬物を交互に食べる。
「ぜんざいが甘いですから」と言うことらしい。

スイカに塩を振るようなものか、甘さに対する口直しか。
日々診療で「甘いものは控えて下さいね」「塩分は控えるようにしましょう」
と言い続けている我が身ではあるが、私も交互に両方美味しく頂いた。

糖分、塩分、高カロリー、アルコール、ニコチン、運動不足、いずれも快楽を与える。
私は甘いものは少しで満足するが、やめられない人もいる。

快楽の強弱は遺伝か文化か、それを嗜好と人は呼ぶ。
行為を動機(意図している目的)で道徳的か否か決めたというカントさんがどう言うかわかんないけど、私は快楽の追求は嫌いじゃない。

少なくとも私にはそういう面がある。
だから、糖尿病でも高血圧でも快楽の制限が絶対善か悩ましい。

 

Text by藤原(出雲市民病院初期研修医)